全国で子ども食堂という食事を提供する場が多く設けられています。
皆さんは子供食堂を知っているでしょうか。
近年では「子どもたちの食事提供の場」としてだけではなく、誰でも食事をとることが可能です。「人が多く集まる場所」として地域住民のコミュニケーションの場としても機能しています。
今回は子ども食堂の魅力を紹介します。
目次
子どもたちの居場所
子ども食堂とは、無料または低価格帯で子どもたちに食事を提供するコミュニティの場です。食材などはフードバンクや地域のお店に協力してもらって集めているのが一般的です。フードバンクとは「食糧銀行」を意味する社会福祉活動です。具体的には、まだ食べられるのに、様々な理由で処分されてしまう食品を、食べ物に困っている施設や人に届ける活動です。子ども食堂では食事を提供するだけでなく、子供の居場所としての役割を担っている場所も多くあります。
私が実際に子ども食堂へボランティアスタッフとして行った際には、放課後に学習支援をし、その後少し広めのホールでボールゲームをした後、就労支援などを行っているレストランにて一緒に食事をするという流れでした。ボールゲームはポートボールのようなもので使用するのはボールとバケツとゼッケンのみ。ボールを床に落とすことなくパスでつないでバケツにゴールを決めます。バケツは自分のチームメイトが担当し、チームの協力プレーで点数を稼ぎます。
この時の一番重要なルールは点数を決めた人からゼッケンをつけることです。ゴールを決めてゼッケンを全員が着けるまでゴールする人は2周目に入れません。全員が参加し、全員が活躍するというルールスタッフと子どもたちと一緒に考えて全員が楽しめるようにと工夫しました。
このように子ども食堂では居心地の良い居場所をみんなで作っていくのです。
安心安全なアットホームな場
子ども食堂は安心と安全の面からも重要な役割を果たします。近年、共働きの家庭が、貧困層に限らず一般的になってきました。そのため、学校から帰ってきた子どもたちが家でご飯を1人きりで食べる「孤食」が多くなってしまっています。こども食堂は、温かい食事を提供するだけでなく、地域住民の目が届く所で安全にご飯を食べることができるということも特徴の1つです。
また、たくさんの人々が集まる場所であることから、アットホームな雰囲気の中で食事をとることで、その時間を楽しみながら過ごすことができます。みんなで食事することによってテーブルマナーはもちろん、みんなで協力して食事の準備をします。
さらに、子どもが突然倒れたり、怪我をしたり病気になるなど異変があった時に、親がそばにいないと迅速な対応ができません。子ども食堂にいる時であれば、大人の目があり適切な対応ができます。そのような意味でも、大人の目が届く場所で食事を取れる環境は、子供にとっても両親にとっても安心できる環境を実現することができます。
囚われないコミュニティ
両親が共働きの家庭であると、親同士のコミュニケーションも疎遠になってしまう場合もあります。子育ての相談ができる親同士のコミュニティも生まれます。こども食堂で生まれたコミュニケーションから、「少しの時間だけ子どもを見ていて欲しい」などのお願いなどができるネットワークもできるかもしれません。子どもだけでなく子どもを育てる親たちにとっても、食事をしながらコミュニケーションを取れる場所としても定着しているようです。
また、子どもたちがクラスや学年を超えたコミュニケーションを楽しめます。小学校ではクラス単位での交流がメインになるため居辛さを感じていたり、人間関係がうまくいかなくなってしまったときに私自身も小学生時代頼る場所がありませんでした。しかし、子ども食堂に行けば学年もバラバラでクラスも違う子たちとコミュニケーションをとることができます。居場所が複数あることは同時に安心感を与えることになります。その場に大人がいたり、クラスの違う子供や学年の違う子、学校の違う子がいることで新たな発見があるかもしれないし、生涯の親友にも出会うことができるかもしれません。
自分の生活する小学校の限定された人間関係に縛られず、頼る場所・選択肢を増やすことができます。
まとめ
いかがでしたか。子ども食堂は地域の方や大人たちが協力して構成されている温かなコミュニティの中に生まれている場所です。
近年では食事を提供するだけでなく、イベントを開催したり、楽しみ方や参加の仕方も豊富にあります。
文京区内では子ども食堂に限らず様々なコミュニティスペースが数多く展開されています。
http://kodomoshokudou-network.com/
こちらのサイトで ”東京都・文京区” と入力すると子ども食堂が出てきます。気になった方是非調べてみてください。